マーケティングに関する素朴な疑問や、よくお問い合わせ頂くご質問を中心にピックアップして、
わかりやすくシンプルにお答えしていきたいと思います。今回は、第2弾です。
Q:
マーケティング1.0について教えて!
A:
製品中心のマーケティングです。
マーケティングの歴史には諸説あるのですが、
起源を辿ると一番有力なのは大量生産・大量消費時代からと言われています。
ちなみに、この大量生産・大量消費を可能にしたのは、『産業革命※1』が発端ということですね。
具体的には、1908年に自動車メーカーのフォードがT型フォードの販売を開始したころでしょうか。
■T型フォード(Wikipediaより)
つまり、産業革命で大量生産が可能になったことで、大衆に向けたマーケティングが始まりました。
「優れた機能的価値を持たせた製品を、いかに大衆に向けて販売するか」という
製品中心のマーケティングで、【マーケティング1.0】と呼ばれています。
(※マス・マーケティングとも言われています)
完成度の高い単一製品を大量に作る事でコスト削減を実現するなど、この時代は生産の合理性などが
優先される製品中心(企業中心)だったため、「売り手」の強い時代だったといえます。
また、こうした背景から「4P」と言われるマーケティング・ミックスの考え方も生まれています。
「4P」について少しまとめてみると、下図のようになります。
「4P」では、この4つの間の整合性とバランスをとる事が重要になります。
そうでなくては、せっかくのマーケティング・ミックスも機能しません。
ただし、企業内に目を向けて組織の役割をみると、
「4P」の各施策を担当する部署が社内で分断されていることが多くあります。
これでは、整合性やバランスを保って、マーケティング活動を行うことができませんよね。
そうならないためにも、マーケティング部門が中心となって戦略の方向性や全施策の可視化を行うなど、
共通認識を社内で根付かせて、同じベクトルでビジネスを進める必要があります。
これは、今も昔も変わらずとても大切なことだと考えます。
全社が同じ方向を向いて取り組む方法など、またの機会にまとめてご紹介したいと思います。
さらに、時代背景として「4P」の考え方にも変化が起こっていますので、
この変化については次回の[たすログ]Q&A~vol.3~で比較していきますね。
次回もお楽しみに!!
※1 産業革命とは、18世紀半ばから19世紀にかけて起こった一連の産業の変革と、それに伴う社会構造の変革のこと。